Shanling(山灵) / M3

投稿者: | 2014年11月14日

というデジタルオーディオプレーヤー(DAP)を購入しました。俗にいうハイレゾ対応の中華DAPです。

Shanling(山灵)というメーカーにほとんどの方は馴染みがないかと思いますが、2~3年くらい前に2chのヘッドホンアンプスレで話題になったPH100(audio-technica/HA5000のコピー品)やPH300(music hall audio/PH25.2のコピー品)を製造しているところです。僕は全然知りませんでしたが、据置きの方ではある程度は知名度があるメーカーだそうです。

僕はPH300を持っているのですが、PH300は真空管と半導体のハイブリッドHPAで、AKGのK701/702/Q701シリーズと非常に相性が良いと一部で評判でしたし、僕自身も好きなタイプの音を出してくれるHPAでした。そんなShanlingがDAPを出していたというのを9月頃に知りまして、(製造手法はともかく)好きな音作りをするメーカーが作るDAPとはどのようなものとかいう興味から購入と相成りました。

前置きが長くなりましたが、ここからM3についてレビューしていきます。仕様や詳細・画像などは僕がまとめるよりも下記から見て貰ったほうがよさそうなので、そちらをどうぞ。ついでにM3到着日のTwilogもおいときます。何かの参考にでもなれば。

便携式播放器M3 – Shanling

Obscure Chinese DAPs – Head-Fi

Shanling 公式ショップ – taobao

れ(@relorah) 2014年10月22日(水) – Twilog

・経緯/代金

9月21日にtaobao輸入代行を利用して購入手配。商品代金1,980元、EMS送料234元、他手数料で総額43,000円くらいでした。中国は10月頭に国慶節という連休があり、かつかねてから問題であった(らしい)ホワイトノイズ対策版の製造の関係で、出荷は10月15日になりました。そして10月22日に到着。

・第一印象

デカい。デカいし分厚い(125.5×64×21mm 220g)。これ持ち運ぶのかー。…うーん。

・設定項目

言語に日本語があって少し安心。謎日本語にはなるけどニュアンスは伝わるので問題はないかな。”初期音量”という設定項目があって嫌な予感がしたけど、電源を落とすとその時の音量も再生していた曲もレジュームしてくれないのはちょっとなぁ…(141117 追加:音量レジューム機能はないけど、曲のレジューム機能はありました)。あとはアプコン(192KHzのオンオフ)とか、ゲインや高音/低音の量の変更(調整段階が非常に少ない)、左右の音量調節、液晶消灯時間、ランダム・リピート再生とかその辺りがあります。まぁ過不足ない感じはします。EQはプリセットというものはなく、色々弄りたい人には物足りないかもしれません。そして工場出荷状態に戻しても言語が中国語に戻らないのはなんでなんだろう…。

・UI/操作性

ダイヤルキー(と仮に呼んでいます)は左右に回転+5方向のクリックと動作は豊富。向かって右クリックで進む、左で戻る。下で曲送りで上は曲戻し。長押しで早送り/巻戻し。センタークリックで再生/一時停止。ダイヤルくるくるで音量。残念ながらキーアサインの変更は不可でした。くるくるを曲探すときのスクロールに使えると便利そうだったのに。

・音質

iPod nano(5G)と比較するとかなり低音寄り。締まっておりキレがある。低音寄りといっても、高音もなかなかの艶っぽさを見せてくれる。音場は広さがあり、分離も良い。解像度もなかなかある感じ。音量的に余裕があるので、ヘッドホンを駆動させるくらいのパワーも十分にある。原音再生ではなく、楽しく聴かせてくれるタイプのDAPで僕の趣味にドンピシャだった。

 -141117 音質について追記-
DAPスレで「M3って値段の割には評判よさそうだけど、レビューはiPodと比較されてる記事しかないので得体が知れない」というご意見がありましたので、その続きのDAP聴き比べ記事のリンクを貼っておきます。(あくまでも”M3を購入した僕が聴き比べたもの”ということだけはご了承下さい。)

低~中価格のハイレゾDAPを試聴してきた。 – Siren.

 -141227 高価格DAPのエントリを追加-

高価格のハイレゾDAPを試聴してきた。 – Siren.

・その他/気になったこと

flacのタグを読み込んでくれない。埋込み式のアートワークは表示可能。
曲選択から再生まで1秒くらいかかる。その間は操作不可。次曲や曲送りも同じ。2曲送ると2秒かかる…。ギャップレス再生? そんなのありませんよ。
センタークリックはダイヤルがグラついて他の場所のクリックに化けやすい。
音量を弄ると画面が切り替わるけど、その間はそれ以外の操作が効かない。音量画面は左クリックで即座に戻れるけど一手間かかる。
液晶が消灯されるとホールドボタンを押して起こしてやらないと操作不可。
MicroSDはSDXC(64GB)でもFAT32でフォーマットしてやらないとフリーズする。
電源投入直後、再生中にプチノイズがでることがある(内蔵ストレージだと発生するような…?)。

レジューム機能は便利だけど、アルバム再生→電源off→レジューム→曲選択

に戻る→全曲再生の画面になるのはちょっと手間。そのまま続けて聴く分にはちゃんとアルバム単位での再生とかの状態は引き継いでくれる。

ファームウェアのバージョンは0.10BETA。確かに触ってすぐ発展途上だと分かるUIと挙動だけど、流石に製品として売っているものに対してβはどうなんだ…。見た目だけでいいから1.00つけてくれよ…。

・総括

比較対象がiPod nano(5G)という時点でハナから操作性やUIは勝ち目がなかったのですが、正直にいうと予想してた斜め下に着地という感じで、結構ダメージがありました。しかし音質は圧倒的でした。ただ万人に勧められるかと言われたら間違いなく無理ですね。分かる人だけ手出しすればいいというタイプのアイテムだと思います。

 -141227 追記-

FitEarの須山社長がM3を輸入しモニター販売されているようです(FitEarがShanlingと代理店契約?)。販路や故障時の修理など保証が整うことによってM3という製品が皆さんに伝わり、良い悪いかかわらず様々な情報が出まわり、製品やFWが改修されていくことは僕にとっても非常に有益だと思いますので、この動きは素直に喜びたいと思います。

個人的にはいくらで売られることになるかが一番気になるところですね。

 

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