Switchroot VS Android-x86(タイトル詐欺)

By | 2019年8月23日

7月末に発表されたSwitchrootはAndroid-x86代替機になりえるのか、ぼく個人の考えを適当にまとめたかったのですが、そもそもAndroid-x86ってなんぞってところから説明する必要があるため非常に長文になりました。(事後報告)

Android-x86について

簡単にいうと「PCにインストールできるAndroid OS」です。

大雑把な説明としては、Androidは基本的にARMアーキテクチャで動作するOSで、IntelやAMDのCPU(x86/x64アーキテクチャ)を搭載したPCにはインストールできません。じゃあPCにインストールできるようにAndroidを移植しちゃおう。と発足されたのがAndroid-x86プロジェクトです。以下Wikipediaから引用。

Android-x86とはAndroidモバイルオペレーティングシステムをx86命令セットアーキテクチャに移植したオペレーティングシステムである。 x64版も存在する。

AndroidをネットブックやUltra-Mobile PC、特にASUS Eee PCで動かすためにAndroidのソースコードをパッチするプロジェクトとして始まった。

ロースペックPCにインストールして利用することが想定されていたようですが、 2017年あたりから日本人の有志たちの手によってハイスペックPCでAndroidゲームをプレイする環境を構築するという試みがされています。

メリット
・スマホよりも断然スペックが高いPCにAndroidをインストールできる。

デメリット
・インストールの敷居が非常に高い。
・すべてのPCにAndroid-x86をインストールできるわけではない。
・Androidを完全に移植しているわけではないので動作しない機能やアプリが多い。
・ハードウェアの挙動が怪しくなるものが多い。(特にオーディオ関係)
・派生OSが多く、同じOSでもリビジョン違いで動作しないことが多々ある。

正直デメリットばかり思い浮かびます。それでもぼくがAndroid-x86を導入した理由は「スマホよりも圧倒的にスペックが高いPCにAndroidをインストールできる」点に尽きます。「スマホのSoCでは到底到達できないスペックを持ったAndroid PCを作成し、描写が重いAndroid専用ゲームをヌルヌルサクサクと動かし、画面比16:9で大画面かつ高精細なモニタに描写しながらプレイする」のが目的です。つまり

「デレステ/ミリシタを快適な環境でプレイしたり4K60fpsでMVを鑑賞したりしたい!!」

というものです。

Ryzen 5 2400G+16GB 3200MHz Antutu Benchmark

Switchroot Androidについて

先のエントリに記載しましたが、7月末にSwitchrootチームからSwitchにインストール可能なAndroid(実際はAndroidをベースにしたLineageOSというオープンソースのOS)のイメージが配布されました。

メリット
・専用PCを組むよりも出資が少なくて済む。
・ARMアーキテクチャなのでAndroid-x86のような不安定さが少ない。
・圧倒的普及台数。
・開始したばかりのプロジェクトのため人柱が多く情報が多い。
・PCと違って特定のハードウェア起因のトラブル(いわゆるおま環)がない。

デメリット
・Android-x86と比較してスペックが足りない。(2017年のハイエンドスマホ程度の性能)

Switchroot Android(Tegra X1+4GB) Antutu Benchmark

Switchroot AndroidはAndroid-x86の代替になるか

いつもどおり前置きが非常に長くなりましたが、以下「Android-x86を使用してデレステ/ミリシタを遊ぶユーザーにとってのSwitchroot Android」という非常にニッチな視点からの感想です。

まずは両者のメリット/デメリットを比較すると

Switchroot
・導入が比較的容易。
・それなりに安定性がある。
・性能はスマホレベルだがGPUは見所あり。
・デフォルトでコントローラがあるので多種のゲームに対応できる。

Android-x86
・導入が難しい。
・安定性皆無。
・ピーキーだがスペックはすごいものにもできる。
・据置き+外部タッチパネルになるのでデレステ/ミリシタに特化する。

といった感じです。

以上を踏まえてSwitchroot AndroidはAndroid-x86の代替になるかというお話ですが、結論からいうと「現段階では」代替にならないと考えます。デレステ/ミリシタのためにAndroid-x86を選択した人は「突き抜けたものを求めている」というのが一番の理由です。安定などとうの昔に捨ててAndroid-x86環境を構築することを選択した。つまり「目的のためには手段を選ばない」という選択をしたのに、ここにきてあえて安定をとる理由などないからです。

ちなみにSwitchroot Androidはデレステ/ミリシタ専用機として使うのに向かないというだけで、使用用途にあわせて運用すればとても良いプロジェクトであるのは間違いありません。

おまけ。Android-x86の今後

上で「現段階では」と前置きした理由ですが、実はAndroid-x86自体がアプリに対応できなくなるという未来がすぐそこまできています。こちらのエントリでも記載しましたが、現状のAndroid-x86上でのデレステ/ミリシタは「先人たちの努力と検証のおかげで何とか動かせている」という状態です。スマホの性能が上がり続け、安定動作するアプリが減り続けていくのはほぼ確定しています。

Android-x86のユーザーは

・いつまでAndroid-x86を使用するか。
・どのタイミングでAndroid-x86を捨てるか。
・逃げる先はどこにするか。

という判断をくだす必要が生まれました。実際に判断するのは来年かもしれませんし、再来年かもしれませんし、もしかしたら明日かもしれません。ただAndroid-x86が実用に耐えられなくなる未来は確実にそこにあるのです。

移住先の候補としては

・DisplayPort Alt Modeに対応したハイスペックなAndroidスマホ
・NVIDIA SHIELD TVなどのセットトップボックス
・Switchroot Android
・NOXやBlueStacksといったWindows上で動作するAndroidエミュレータ

といったところでしょうか。現状ではAndroid-x86ユーザーの希望を100%カバーできるものは存在していません。何を犠牲にして何を守るかを選択する必要があります。

例えば4Kモニタに接続したいのであれば、その時の一番スペックの高いスマホが必要でしょう。フルHD程度で高精細を求めず10インチを超える大型タッチパネルでプレイするのであればSHIELD TVで事足りるでしょう。ネタの鮮度を求めたい。または安く済ませたいのであればSwitchroot Androidが候補に上がります。すでにハイスペックPCを持っている人はAndroidエミュレータへの期待値が高くなります。

あくまでも2019年現在の話なので、もう1~2年ほどしてPCやスマホのSoCのスペックが上がればまた違う答えが出てくるかもしません。ぼく自身の答えはまだ出ていませんが、とりあえず二進も三進もいかないようになるまではAndroid-x86で遊んでみようと思います。

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