ASRock / DeskMini A300にAndroid-x86を入れる際の注意点やら覚え書き

投稿者: | 2019年2月21日

つらつらと追記していたら見づらくなったでこちらにまとめました。素人のぼくがつまずいたことや気づいたこと、疑問に感じたことを書いておきます。(随時更新予定)

DeskMini A300へのAndroid-x86導入方法のエントリはこちら

2000619追記
1年4ヶ月経過して記載した情報も古くなりましたので、Lenovo / ThinkCentre M75q-1 Tinyにx86をインストールするついでに導入方法の紹介も更新しました。

はじめに

Googleグループに先人たちが検証してきてくださった詳細な情報があるので、このエントリを読むよりも下記グループに参加のうえ熟読してくださったほうが幸せになれるかとおもいます。とくに出力解像度関連の検証は非常に手間がかかっていて頭が下がります。

・Android-x86-JPN 日本語コミュニティ

190305追記
現在上記グループは閉鎖されています。管理されていらっしゃったへヴろくさんに改めてお礼を申し上げます。これまで有難うございました。

検証環境

・Barebone:ASRock / DeskMini A300 (BIOS1.20)
・CPU:AMD / Ryzen 5 2400G → 後に3400Gに変更
・MEM:Crucial / CT8G4SFS8266 *2 (3200MHz 1.35V)
・HDD: Intel / SSD 760p SSDPEKKW256G8XT
・Monitor:I-O DATA / EX-LD4K491DB
・TouchPanel:Electric Magic / 13.3inch IPS 4K Portable Monitor Touch Screen
・Android-x86 ISO:android_x86_64_7r2_kernel-4.18.14_mesa-18.3.1.iso (J.Kさん作成。感謝です。)

インストール関連

・Live USBからのインストールだと正常に起動/動作しないことが多い。
 →Android-x86のフォーマッタに不具合(?)があるらしい。Linuxからインストール推奨。
  →どうしてもLive USBから入れたい場合は茨の道。USBポートの相性問題もあるっぽい。
   →そもそもGPartedなどでext4でフォーマットしないといけないので結局手間はかわらない。
・Ubuntuをインストールする場合は18.10を使用する。
 →当初18.04LTSをインストールしようとしたけど起動不可だった。
・Open GAppsのインストールはpico(Google Playまで)にしたほうがいいかも。
 →SMSやChromeなどのGoogle製アプリが頻繁に落ちるため。
  →書き忘れてけど「Android PCとして普通に使用する」のはすこし無理がある。

設定関連

ただインストールしただけでは、ミリシタはCPUクロック変動による処理落ち(瞬間停止)が。デレステもCPUクロック変動とGPU性能起因の処理落ち(もっさり)が発生するので下記の設定をする。なおデレステの音ズレはAndroid機種全般で発生しているようなので現状は諦め。

・UEFI
 →”Cool’n’Quiet” “Core Performance Boost” “Global C-State Control” を “Disabled” に。
 →”Downcore Control” を “Two” にする。(2C4T化)
  →ミリ:多少処理落ちが発生するも、5人ライブなら3D高画質でプレイ可能。
  →デレ:リッチで光源処理が入る時に処理落ち。Sunshine See May、Palet、KmMd!が顕著。
   (ごくりんさんに検証を手伝っていただきました。ありがとうございます。)
 →メモリを3200MHz程度にOCする。
  →ミリ:2C4T化+下記の “BOOST” 設定でほぼ処理落ちしなくなる。13人ライブもヌルヌル。
  →デレ:3Dリッチ/高画質でプレイ可能。(Sunshine See MayやFascinateの一部が処理落ちする。)
Android-x86
 →CPU Controlをインストール。CPU Governorは設定できないが “Set at Startup” にチェック。
  →画面上から下にスワイプしたらメニューがでるので “BOOST” を選択。
   →体感だけどアプリ起動後に”BOOST”を選択したほうがよい結果になる気がする。(要検証)
 →端末エミュレータで “yes /dev/null” を実行してCPUに負荷をかける。(へヴろくさん発案)
  →クロックを天井で張り付かせるため。CPUファンが大回転するのでわりかしうるさめ。
   →2C4T化するなら不要。(逆に処理落ちが発生する。)
    →2C4T化での運用を前提にしたのでCPU負荷はかけないほうがいい。
・デレステ
 →リッチ化にはGLToolsが必須。詳しくは「GLTools デレステ」で検索。
 →ROOT権限を許可しない。許可すると起動不可になる。
 →データ引き継ぎ時にChromeが永遠に落ち続ける。
  →デフォルトのWeb BrowserやFirefox等を使用する。
   →いまのところ問題はないけど、最悪の場合石が消失する可能性も。こわい。
・ミリシタ
 →インストール前に設定の “Apps compatibility” から “Enable Native Bridge” をチェック。
 →こちらはGLToolsを設定しないこと。起動不可になる。

映像出力関連

・4K60p出力
 →HDMIを使用する。
  →TP接続時に解像度が2050*2160 24pなどになってしまう。
  → 1月19日分のJ.KさんのISOだとHDMI2.0出力(4K60p)が可能になっている模様。
 →DisplayPortを使用する。
  →シングルモニタ環境なら強く推奨。ド安定。
 →DisplayPort to HDMI変換アダプタ(アクティブ)を使用する。
  →4K60pで動作報告がある変換アダプタでも4K30pしか出ない。仕様? おま環?
・映像分配
 →Android-x86はマルチモニタ非対応なので分配器が必須。(へヴろくさん情報感謝です。)
 →HDMI分配のFHD60pならトラブルはなさそう。4K60pは分配器ガシャ。
  →Windows等で4K60p分配できていてもUbuntu/Android-x86で同じように動くとは限らない。

音声出力関連

・音声が出力されない場合
 →Buildprop Editorで “hal.audio.primary.hdmi=0” と設定。
 →UEFIでオンボードの音声出力設定を変えたら解決することがあるかも?
  →おま環ぽいけど、ぼくのメインPCではHDMI分配したらなぜか解決したことがある。
・USB切替器でUSB DACを使用する
 →機種によっては動作時にノイズが入ることも。
  →別の切替器を導入してみた。ノイズはなくなったけど突然DACを認識しなくなったり。
   →ポートの接触不良っぽい。無駄に4ポートもあるから問題なし。
 →DACの入力が複数あるならそれを使用する方が無難。

消費電力

・ CPU Ryzen 5 2400G 2C4T/MEM 3200MHz/CPU Control “BOOST” 有効時
 →アイドル:17~20W程度。
 →ミリ:3D高画質のMV再生で30~45W程度。(基本30W程度だが13人ライブで跳ね上がる。)
 →デレ:3Dリッチ/高画質のMV再生で40~60W程度。 (光源処理が入ると跳ね上がる。)

覚え書き(要検証項目)

・ミリシタの処理落ち対策とデレステのリッチ/高画質MVヌルヌルが両立できていない。→解決
 →UEFIでCPUを2C4T化したらミリが3D高画質で通常プレイ可能なレベルになった。
  →デレのリッチMVは一部演出の処理が重い。2D軽量でのプレイは問題ない。
   →そもそもデレは今月末にx86が切られるんだし、いま悩んでも仕方ないよなって。
    →ミリシタが動作する環境ならx86切り捨てしたデレステも動いてる。今後どうなるかは不明。
 →VRAM設定もいじりたいけどメモリが8GB*1枚なのでつらい。
  →なので Crucial / CT8G4SFS8266 を2枚ポチった。ついでにNVMe SSDも。安かったのでつい…。
   →処理落ちはメモリのOCで解決。無駄にならずよかった。
    →余ったメモリとSSDからそのうち録画鯖用のDeskMiniが生えてきそう…。
・BIOS 3.20で  “Global C-State Control” を無効化できないことがある。→解決
 →設定後再起動するとなぜかAUTOに切り替わる。BIOS 1.20なら問題ないのでそちらで。
・SATA SSDとNVMe SSDどっちがいい?
 →お好みで。どちらでも処理落ちするときはする。速度差は体感ではわからない。
  →容量・価格・発熱を考えるとSATA SSDでいい。
   →NVMe SSDだとUEFIでSATAを殺せて自己満足できる。自己満足超大事。
・HDMI2.0で出力できた理由が本当にISOのおかげなのかが気になる。
 →kernelやmesaのVer.かその他設定の違いっぽいけど不明。
・モニタとTPにHDMI 4K60p分配するとTPへの出力がおかしい。→解決
 →単体での4K60p出力はHDMI/DP・モニタ/TPの組み合わせすべてで問題なし。
 →分配時はUbuntuでも発生するのでHDMI出力以降の問題か。(メインPCのWindowsでは問題なし)
  →原因は中華TPの制御基板のせい? HDMI分配器? ケーブル?
   →ただいまHDMI分配器ガシャとHDMIケーブルガシャ開催中です。

小学生並みの感想

これまで2台のPCにAndroid-x86をインストールしてきたけれど、環境依存の要素が多すぎてちゃんと動かすのはとても大変だなあとおもいました。でもDeskMini A300だと環境依存は少なくなるし、Intelのオンボードよりもグラフィック性能が高いし、好奇心旺盛なユーザが多そうだからとてもいいなっておもいました。いろいろたいへんだったけどやってみてよかったとおもいました。

TwitterをみてるとDeskMini A300にAndroid-x86を入れてる人が増えているみたいなのでとてもうれしいです。Googleグループの情報がとてもすごいのでそちらにも参加してもらって、より情報交換が活発になるといいなっておもいました。(ぼくは乗っかってばかりだけど。

そんなわけでまたなにか気になることがあったら追記していけたらいいなとおもいました。

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