Windows Subsystem for Android (WSA)+Google Play環境構築メモ。

投稿者: | 2023年9月23日
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はじめに

Windows11にはWindows Subsystem for Android (WSA)というAndroidを動かせるシステムがあります。2022年の夏頃に話題になったアレです。Amazon APP Storeしか入ってなくて顰蹙をかったやつです(サイドロードはできるけど)。今回はそこに自分でGoogle Playを入れちゃおうって話です。

面白そうだったので勢いでやってみたんですけど、少し詰まったりしたので備忘録としてまとめておきます。自分はこれで動くようになったよーって話なので、質問されても答えられないことは多いかも。ご了承ください。

動作環境

・メインPC
CPU：Intel Core i5-13600K
RAM：DDR5 5600Hz 16GBx2
GPU：Nvidia GeForce RTX 4070 12GB

・Asus / ROG Ally
CPU：AMD Ryzen Z1 Extreme (Ryzen 7 7840Uと同等)
RAM：LPDDR5 6400 16GB
GPU：AMD Radeon Graphics 780M

Windows11での操作

WSAを動かすためにWindows Subsystem for Linux (WSL)を導入。

・WSLインストール前に

「Windowsの機能の有効化または無効化」(Win+R→OptionalFeatures.exe) から

  • Linux 用 Windows サブシステム
  • 仮想マシン プラットフォーム

を有効化。再起動後にPower Shellを管理者権限にて起動。

・WSLのインストール

wsl --install

インストール後再起動。自動的に Ubuntu 22.04 がインストールされるようです。

Linux(Ubuntu)での操作

WindowsアプリとしてUbuntuが入ってるので起動。IDとPasswordを設定。

・MagiskOnWSALocalのリポジトリをクローン

githubについてあまり馴染みがないとよくわからないと思いますが、PC用語でいうとアプリをダウンロードしてインストールするみたいな感じです。コマンドをコピペすれば一発で処理してくれて便利。

git clone https://github.com/LSPosed/MagiskOnWSALocal.git

・WSAの起動

cd MagiskOnWSALocal/scripts
./run.sh

WSAでの操作

ここからやっとGUI。GUIｻｲｺｰ。

・ビルドファイルのオプション設定

操作は上下で選択、スペースでチェック付け、エンターで決定。

  • Build archはx64を選択。
  • WSA release typeはretailを選択。
  • rootはお好みで。ゲームを動かすだけならNo。ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮしたいならYes。
  • rootを取る人はMagisk→Stableを選択。隠さないと動かないアプリもあるので注意。
  • Install GAppsは当然Yes。
  • Amazonアプリもお好みで。Kindleで直接課金したい場合は入れたらいいかも。
  • ビルドしたファイルの圧縮うんたんはどっちでもよし。

これでビルドが走ります。5分くらいでdoneするはずが、ぼくの環境ではメインPC、ROG Allyともにエラーが出てビルドが失敗しました。

・ビルドが失敗する場合

Ubuntuにテキストエディタをインストールしてbuild.shを編集する。

sudo apt-get install gedit
sudo gedit ./build.sh

build.shが開くので↓のように651行目、675行目、909行目を書き換え保存。再度run.shを実行。
https://github.com/LSPosed/MagiskOnWSALocal/pull/620/files

・ビルド完了後

cd ../output
explorer.exe .

エクスプローラーが起動するので中にある圧縮ファイルをWindowsの任意のフォルダに解凍しRun.batを実行。これでGoogle Payのセットアップ画面が起動するはず。あとはなんとかなれー。

WSAのファイル群は移動や削除を行うと再インストールが必要になるそうです。圧縮ファイル自体は削除してOK。任意フォルダはCドライブ直下など浅めにしておかないと動作しないこともあるそう。よくわからないですが迷ったらWSLをアンインストールして最初からやりなおしましょう。

ちなみにGoogle PlayでインストールしたアプリはWindowsのネイティヴアプリのような使い方ができます。(Windowsボタンを押下したら出てくる)

所感

WSAの動作は軽快なんですが、描写はかなりイマイチです。例えばミリシタだと普通に起動しますが画質を3D標準以外にするとピンクバックになります。動作もかなり不安定で落ちることが多いです。デレステはどの設定にしても自動的に3D軽量になるようです。しかしエミュレータよりもダイレクトな操作感があり、2Dや3D軽量などの軽めの設定であれば音ゲーをプレイすることが可能です。

描写についてはRTX 4070でもRadeon 780Mでも同じ状態で、設定をいじろうが変わらなかったので純粋に最適化不足だと思われます。しかし想像していた以上にキビキビと動きます。もう少しブラッシュアップされてGPUとメモリ周りの挙動が改善したら普通に使えるのではないでしょうか。

ちなみにウマ娘はサイゲのロゴがでる画面から進むことができませんでした。

「それスマホでよくない？」と言われると困りますが、知的好奇心を満たすことは大事なので、ね。

参考にしたサイト

Windows の WSA に GooglePlay を入れる – noitaro.github.io
Windows10でもAndroidアプリが動かせる？WSAPatchの使い方 – ちかてつ.com

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